解体を自分でやってみよう!注意点と手順をしっかり解説~プレハブ編~

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家屋の解体工事はよほどのことがない限り、素人が自力でやろうとするのはまず無理ですよね。おとなしく解体業者におまかせしよう…とたいていの方が思うところでしょうが、プレハブ小屋くらいであれば、DIYが得意ならできそうだし挑戦してみたい、と思うレベルなのではないでしょうか?

構造が単純で、規模も小さめであるプレハブ小屋であれば、実際DIY慣れしている素人でも可能だといわれています。ただし注意しなければいけないポイントはいくつもあり、怠ればリスクも伴います。

今回は、プレハブ小屋の解体工事を自分でやってみようとする際の注意点や、そろえるべき工具、解体の工程などについて詳しく見ていきましょう。

プレハブ解体を自分でするときの注意点

各種届出を忘れない

床面積80㎡以上のプレハブ小屋の場合、建設リサイクル法に基づいた届出が必要になります。これは「建築物の解体工事、新築工事を行う場合、資材の分別・リサイクルが義務付けられていて、届出が必要である」というものです。着工日の7日前までに申請しなければなりません。

また、もしもプレハブ小屋が登記された建物である場合は、解体した際に「建物滅失登記」という申請も必要です。こちらは「登記していた建物をなくしましたよ」という届出です。建物の取り壊しから1ヶ月以内に、法務局で手続きする必要があります。

こういった届出や手続きは、解体業者に頼めばすべて業者が主導でやってくれるため、個人で行った場合は「知らなかった・忘れていた」ということにもなりかねません。自分で行う場合も、忘れずに済ませましょう。

危険が伴う

小屋とはいっても、そこそこの高度はあるもので、高所作業の危険はつきものです。解体後の廃材も重量がありますし、何より使い慣れない工具の扱いにも不安がぬぐえないでしょう。

自分で解体する場合は、ケガも事故もすべて自己責任となります。なんのために自分で解体するのかをもう一度よく考えてみてください。費用の節約のためにDIYするつもりが、ケガをして治療にお金がかかってしまったら本末転倒です。

廃棄物の処理が大変

小屋の解体で発生する廃材の量も、馬鹿にできません。それらをすべて自分自身で分別し、リサイクルに出したり処分したりということを考えると、かなりの手間になるということも想像に難くないでしょう。

いい加減に処分したり、地中に埋めたりすると不法投棄で罰せられることになります。また不用品回収業者に依頼する場合も、きちんと「一般廃棄物収集運搬許可」を持っている業者を選ぶようにしなければなりません。

アスベストが含まれている恐れがある

プレハブ小屋だからアスベストは含まれていないかというと、そうとも限りません。古いものであれば、アスベスト含有の可能性は常につきまといます。

もし解体しようと思っているプレハブにアスベストが含まれている恐れが少しでもあるのなら、自分で解体するのはやめておくべきです。専門業者にきちんと調査してもらい、同じく専門業者に解体してもらわなければ罰則が科せられるうえ、なおかつ自分や近隣住民を有害物質の危険にさらすことにもなります。

プレハブの種類

「プレハブ」とは、プレハブ工法(=建築物の部材の一部またはすべてを工場で生産し、現場で組み立てる建築方式)で造られた建物全般のことを指してこう呼びます。

プレハブには、大きく分けて次の4種類があります。

・木質系

・鉄骨系

・コンクリート系

・ユニット系

それぞれの特徴を確認していきましょう。

木質系

主要部分が木材や木質系パネルでできていて、歪みや狂いが生じにくい割に1番手軽なタイプのプレハブです。

鉄骨系

工場で軽量鉄骨の基礎をある程度造り、現場ではパネルを貼り付けていくだけの手軽なプレハブです。狂いが少なくて火災にも強く、間取りに自由性があるという特色があります。

コンクリート系

工場でコンクリートパネルを造り、現場で組み立てます。遮音性・耐火性・耐久性などに長けていますが、コンクリートの重量により地盤の弱いところでは使えないという弱点があります。

ユニット系

鉄骨のフレームに木材などのパネルを貼り付けて箱型のユニットを造り、現場に運びます。工場での作業が多いため、安定した品質であるというメリットがあります。また、工期も短くできます。

道具

自分で解体作業をするには、それなりの工具が必要です。

実際にプレハブを解体する道具もですが、体を守る装備も万全にしておかなければなりません。甘く見ず、専門的なものもそろえておきましょう。

・ヘルメット

・作業着

・防塵マスク、ゴーグル

・安全靴

・軍手

・安全帯

・ハンマー

・パール

・ハツリ機

・チェーンソー

・脚立

解体工程を順にイメージし、何があったらいいかということを具体的に書き出して整理してから用意するといいですね。

プレハブ解体の手順

解体前にするべきこと

近隣挨拶

家屋の解体工事の場合、必ず解体業者と施主がそろって近隣挨拶にまわるものです。

プレハブぐらいの解体であれば挨拶はいらないかというと、そんなことはありません。どうしても騒音や多少の粉じんの飛散はあるため、迷惑をかける前に一言お断りの挨拶をしておくことで、その後も良い人間関係を保てるでしょう。

内部の片づけ

プレハブ内部にまだ荷物が残っている場合は、全部運び出してからっぽにしておきましょう。

養生を行う

周囲に粉じんが飛散しないように、プレハブ全体を覆うように養生シートを張ります。

いざ解体

屋根の撤去

解体は「上から下へ」が鉄則です。まずは屋根材を剥がしていくため、固定しているネジなどを外していきましょう。その後バールで屋根材を引き剝がします。

プレハブの場合、屋根がなくなると建物が不安定になる恐れがあるため、気をつけましょう。

内装の撤去

屋根がなくなったら、内装を取り除いていきます。このあたりは家屋などの解体順序と同様です。

壁の撤去

次は壁を剥がします。プレハブはパネルが骨組みにはめ込まれているような造りになっているため、それを丁寧に一枚一枚剥がしていくイメージで解体していきます。

床・基礎の撤去

最後に床、そして基礎部分です。他にも細かいものの撤去が必要だったら、すべて行います。

清掃

廃材をまとめ、分別し、処分する用意を整えます。小さなガラやゴミもすべて清掃し、整地して終了です。

プレハブの大きさにもよりますが、解体業者が作業を行って大体丸一日で解体が終了する程度なので、素人が行えば数日~1週間かかると想定しておいた方がいいでしょう。

まとめ

・プレハブ小屋の解体は、家屋の解体に比べればもちろん難易度は下がるが、高所作業や重量のある廃材・慣れない工具などでリスクが大きいことには変わりない。慎重に作業を進めるべきである

・建設リサイクル法に基づく届出、建物滅失登記など、自分で解体工事を行う際でも忘れてはいけない手続きがいくつかあることにも注意しよう

・廃棄物の処理やアスベストの確認もいいかげんに行ってはいけない。自分で解体する以上はすべて自己責任であることを忘れずに

・プレハブ小屋の解体は、他の建物の解体と同様、「上から下へ」が基本で、「屋根→内装→外壁→床」と進めていく。工具はきちんとしたものをそろえ、作業着やヘルメット・安全靴など体を守る装備にも手を抜かないこと

簡単そうに見えても常に危険が伴う作業である、ということを忘れずに、気を抜かないで工事に着手してくださいね。

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